60秒早わかり解説
ロボットサービス普及のカギとは?
少子高齢化による労働力不足を解決するため空港や介護施設などでは、案内ロボットや介護ロボットの実用化が始まっている。ロボットが人と共存していくためには安全性の確保が不可欠だ。
運用者の安全性確保も重要
サービス用のロボット本体の安全規格については2014年に日本提案により製造者向けの国際規格(ISO)が発行され、普及が進んできた。しかし、ロボットサービスを行う上では、ロボットが機械として安全でも、運用方法を誤れば危険な状況が起こりうることから、ロボットの安全管理を行う運用者(ロボットサービスプロバイダ)向けの安全マネジメント規格も必要であった。
サービス規格第一号
今般JIS法(工業標準化法)改正により、今まで対象となっていなかったサービス分野も規格の対象となり、新JIS法(産業標準化法)におけるサービス規格の第一号としてロボットサービスの安全規格(JIS)を制定した。具体的には、ISO規格で示されるロボット自体の安全性確保を前提に、個別のサービス特有の安全上の課題をリスク評価にて明らかにし、管理運用でリスクを低減する。さらに、ISO 9001(品質マネジメントシステム規格)やISO 45001(労働安全マネジメントシステム規格)と同様、最高経営層による管理や体制構築、教育などの安全管理活動の継続的な実施と改善を求めている。
日本から世界へ
この規格が、より安全なロボットサービスの普及に役立つことを期待するとともに、世界でも普及されるよう、国際標準化に向けた提案を行っていく。
【関連情報】
ロボットサービスの安全規格(JIS)を制定しました(ニュースリリース)