今月のヒトコト

センス・オブ・ワンダーを取り戻す

まだまだ暑い日が続きますが、朝晩の風が涼しく感じられる日も出てきましたね。皆さま、今年の夏は存分に楽しまれましたでしょうか。

我が家は、山間地に家族旅行にいきました。旅先では、子どもと一緒に山に落ちている木の実や葉っぱを拾ったり、様々な虫を探したり、夜空の星を見たり・・・コスパ・タイパを重視しがちな日々の暮らしからしばし離れて、ゆったりとした時間を過ごしました。

思えば、自分が子どもだった時から、夏の家族旅行は山や高原が定番でした。日常では出会えないような雄大で美しい自然の中でのびのび過ごすのがとても楽しかったのを覚えています。

こうした時に読み返したくなるのが、レイチェルカーソン著「センス・オブ・ワンダー」。山で過ごす数日間が、自分なりの「センス・オブ・ワンダー」を少しでも取り戻させてくれるような気がして、今回も改めて手にとりました。

めまぐるしい変化の時代に、自ら変革を模索していくことは当然に大切ですが、時には、時代を超えた大自然の「変わらなさ」に思いを馳せ、感動する心も大切にしていきたいと思います。

さて、8月の政策特集では、打って変わって100年に1度と言われる大変革のただ中にある自動車産業を追っています。変革の軸となるのが、SDV(Software Defined Vehicle)、自動運転・MaaS、データ連携といった概念です。そうした「モビリティDX」をとりまく国際的な自動車産業の地殻変動の今とこれからについて、8月政策特集「モビリティDX クルマはどこまで変わるのか」と題して特集しています。

「新“クルマ像”。SDVが作る世界。日本の自動車産業にもたらす変化とは?」では、海外メーカーが先行するSDV分野における、我が国企業の危機感と挑戦を取材しました。経済産業省の認識と展望についても触れています。

次世代SDV開発は、様々なプレーヤーに、自動車産業の門戸を開くことにも繋がっています。「次世代車SDV開発、異業種・スタートアップとの連携で日本の強みを生かす」では、SDV開発における異業種やスタートアップによる連携の現状や今後について紹介しています。

「自動運転で「2024年問題」解決!国内メーカーが目指す「レベル4」のトラック・バス・タクシーとは」では、実用化に向けて各地で実証が進む、トラックやバス、タクシーなどの自動運転に関する取り組みを取材。物流問題解決の鍵としても期待が高まっています。

SDV時代に一層重要性を増すのがデータ連携です。「業界の枠を超えたデータやサービスの共有・活用を推進する「ウラノス・エコシステム」が本格実装へ」では、産学官が総力を結集するデータ・サービスの共有・活用イニシアティブである「ウラノス・エコシステム」について解説しています。

上記で紹介してきたような産業全体の大変革の中で、我が国自動車産業がいかにして国際競争に打ち勝っていくか。経済産業省では「SDV」「自動運転・MaaSなどモビリティサービス」「ウラノス・エコシステムによるデータ利活用」の三つの領域で目標とロードマップを策定し「モビリティDX戦略」として打ち出しました。「トヨタ、ティアフォー、行政のキーマンが語る!大競争時代を勝ち抜く「モビリティDX戦略」とは」では、策定に関わった官民のキーパーソン達に、その背景や今後の展望について議論いただきました。

そして、9月の政策特集は「経済産業政策の新機軸 その先にある未来」です。これまでの経済産業政策やその成果を分析・総括しながら、今後の中長期的な方向性として経済産業省が打ち出す経済産業政策の「新機軸」。そのエッセンスを様々な角度から徹底解説します。どうぞお楽しみに!

経済産業省広報室/METI Journalオンライン編集チーム

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