今月のヒトコト

今月のヒトコト ~うるう年じゃない今年~

METI Journalオンライン1月政策特集「宇宙視点のビジネスを」いかがでしたか?はるか遠く見上げることしかできない宇宙。そんな宇宙からの視点を私たちに与えてくれるのが人工衛星です。人工衛星が地表を隅々まで見渡し、捉えたデータが誰にでも、気軽に使える時代は今ここにあります。もうすでに、新しいビジネスの波が中小企業にまで押し寄せている。そんな衛星データビジネスの実情を全5回の連載でお伝えしました。

連載は終わりましたが、2月を迎えて改めて宇宙を想起させるのは「うるう年」ではないでしょうか。ご存じのとおり、うるう年は4で割り切れる年ですので、今年はうるう年ではありません。来年2024年はうるう年であり、4年に1度の2月29日が巡ってきます。

ちなみに、この記事を書いていて、「400で割り切れない100の倍数の年」はうるう年ではないというかすかな記憶が蘇りましたが、恐らくこの先の人生で二度と役に立たない情報を披露できて、得した気分です。

うるう年を設ける理由は、地球の公転周期がだいたい365.25日だからです。1年=365日では、地球は太陽の周りを1周できないのです。それはまるで、箱根駅伝の繰り上げスタートのよう。ゴールまであと1歩、それなのに、それなのに最後の1歩が届かず、目の前で、新しい1年が白いタスキとともに走り出してしまう。3年間その苦杯をなめ続ける地球青年ですが、最後の4年目でようやく、自らの手でタスキを繋ぎ有終の美を飾る、成長と感動のストーリーです。少し違う気もしますが、ともかく、1年で0.25日ずつ遅れてしまうので、4年に1日の調整が必要となり、366日目の「うるう日」が登場するというわけです。数百年放っておくと季節が逆転してしまうと思えば、うるう年がいかに、私たちの暮らしに欠かせない大切なものかと気づかされます。

それにしても、たった4年に1度、まるっと1日を暦に追加するだけで正確に天体の動きと暦を調和させるなんて、先人たちの知恵と工夫は本当にすごいものです。厳密にいえば、数年に一度、7月1日か1月1日の8時59分59秒と9時00分00秒の間に8時59分60秒を挿入する「うるう秒」もあるそうですが、調整が上手くなく、「うるう時間」「うるう分」「うるう午前」などやたらめったら「うるう」を発動されてしまっては、生活が大混乱してしまいます。

大自然を見事に使いこなし、社会活動・経済活動に役立てていく。そうして人類は繫栄してきたし、いまこの瞬間のビジネスだって同じ!?衛星データビジネスはまさにそう教えてくれているのだと感じました。まだ読んでないよという方、ぜひそんな気持ちで、ご覧ください

HOTパーソンのコーナーでも、衛星データ利用の先駆者であり、現在は慶應義塾大学の教授を務める神武直彦さんへのインタビュー記事を公開しています。あっと驚く衛星データの使い道や独自の切り口は、衛星データビジネスを考える方にもそうでない方にもお役に立つこと、間違いなしです。

2月は「繊維産業」を特集します。そのほか、地域のきらりと光る中小企業のご紹介や、統計データから見える経済の動きの解説など、盛りだくさんのMETI Journalオンラインを、今月もどうぞよろしくお願いします。

経済産業省広報室/METI Journalオンライン編集チーム

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