60秒早わかり解説

親子で学ぼう!伝統的工芸品

 伝統的工芸品を指定している大臣について、□に入る漢字4文字を答えなさい。

 答え:□□□□大臣

 知る人ぞ知る、かもしれませんが、伝統的工芸品は経済産業大臣が指定しています。小学生の社会の授業でも出てくる伝統的工芸品。その振興を図る経済産業省では、親子で一緒に学べる、伝統的工芸品を紹介する動画を作成しました!

知って楽しい伝統的工芸品のいろいろ

 小学校や学習塾では、伝統的工芸品についてどんなことを学んでいるのでしょう。教科書やテキストを見ると、236品目(※2022年2月時点)の伝統的工芸品のうち代表的な伝統的工芸品の産地や名前に加え、指定される要件や、伝統的工芸品が発達した背景、現在抱えている課題まで、広く学んでいることが分かります。

※2022年3月18日に新たに1品目が指定され、237品目になりました。

覚えよう!伝統的工芸品に指定されるには?

 伝統的工芸品に指定されるためには、5つの条件を全てクリアすることが必要です。分かりやすく1つずつ解説します。

 1つめは、「主として日常生活の用に供されるもの」であること。おわんや茶碗、和紙や着物など、日常的に使われるものです。

伝統工芸 青山スクエア オンラインショップより

 2つめは、「その製造過程の主要部分が手工業的」であること。製品の持ち味に影響を与えない補助的な工程で機械を使うことは妨げられていませんが、主要工程においては、手作業が中心となっていることが必要ということです。

漆器作りの様子


 3つめは、「伝統的な技術または技法により製造されるもの」であること。「伝統的」というのは、技術または技法が100年以上の歴史を持ち、今も続いているということです。

美濃和紙の「寒晒し」(岐阜県)


 4つめは、「伝統的に使用されてきた原材料が主たる原材料として用いられ、製造されるもの」であること。「主たる原材料」というのは、例えば磁器なら陶石、織物なら糸のことです。品質や持ち味を維持するために必要不可欠なものと考えてください。

波佐見焼(長崎県)の原材料である天草陶石(左)、久米島紬(沖縄県)の原材料となるつむぎ糸(右)


 最後の5つ目は、「一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、又はその製造に従事しているもの」であること。「少なくない数」というのは、原則として10以上の事業者、または30人以上の従事者のことです。

越前漆器(福井県)の職人

楽しく学ぼう、伝統的工芸品にまつわるストーリー

 本記事では、指定の要件について解説しましたが、動画では、伝統的工芸品が各地域で発達した背景なども紹介しています。名前と産地をただ暗記するのは大変ですが、背景を知ると覚えやすいですよね。なぜ佐賀県で陶磁器を作っているの?なぜ漆器の生産地は雪国に多いの?など、テストにも出るかもしれない「伝統的工芸品のうんちく」を楽しく学びたい人は、ぜひ動画をご覧ください!
 

 
 

経済産業省 伝統的工芸品産業室

 
 
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