60秒早わかり解説

令和を創る平成生まれのイノベーション論


 少子高齢化やエネルギー・環境問題といったさまざまな制約条件を乗り越えて日本が持続的な成長を遂げるにはイノベーションの創出が欠かせない。今後、イノベーションを実際に起こそうとしている若い研究者や創業者が集まり、研究開発型イノベーション・エコシステムや人材流動性・育成について議論を行った。

経済産業省における議論

 近年、グローバル化や第4次産業革命が進展し、新たなイノベーションのメカニズムが生まれ、世界の産業構造は激変している。そこで経済産業省に設置した研究開発・イノベーション小委員会では、2018年12月から2019年5月まで、今後のパラダイムシフトを見据えたイノベーションメカニズムのあり方について議論を行い、その結果を6月にとりまとめた。

若手の課題意識を生かしたい

 研究開発・イノベーション小委員会において、「失われた30年」を前提に議論してきたが、平成生まれ世代は異なる感覚を持っているのではないか、と問題提起があった。また、経済産業省の若手有志職員も、実際に研究開発型イノベーションを起こそうとしている若手の課題意識を政策にいかしたいと考えていた。
 そこで、平成生まれの研究者、スタートアップの創業者、支援者等と有志職員による議論を企画した。

結果を政策につなげるために

 今回の議論では、少しでもイノベーション成功事例を創ることが大事、大学も企業も硬直化している等の声があった。今後は、今回の議論を具体的な政策へとつなげる方策を検討していきたい。参加者からは次回開催の声もあがった。本企画をきっかけに同世代の若者が主体性を持ってイノベーションの一端を主導していくムーブメントにつなげていきたい。

【関連情報】

産業構造審議会 産業技術環境分科会 研究開発・イノベーション小委員会‐中間とりまとめ(2019年6月11日)