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統計は語る
統計は語る
３か月ぶりに上昇 ４月のサービス産業活動指数
情報通信業、生活娯楽関連サービスなど牽引
水準 過去最高に
本年４月のサービス産業（第３次産業）活動指数は、指数値１０７.３、前月比０.８％と３か月ぶりの上昇となった。本年２月、３月と２か月連続で低下したが、４月はその低下分を取り戻す上昇をみせた。水準としては、本年１月の水準１０７.２を上回り、2010年基準（2008年1月～）の過去最高値となった。
11業種中8業種が前月比プラスに
４月の業種別の動きをみると、全１１業種のうち、８業種が前月比上昇、３業種が前月比低下だった。
上昇業種については、３月に前月比低下した５業種すべてが反発し上昇したのみならず、より幅広い業種で上昇という姿になった。
上昇寄与が大きかった業種は、情報通信業、生活娯楽関連サービス、小売業、「金融業, 保険業」が挙げられる。情報通信業、生活娯楽関連サービスについては、３か月ぶりの上昇、小売業については、横ばいをはさみ４か月ぶりの上昇、「金融業, 保険業」については、２か月連続の前月比上昇だった。
一方、低下業種をみると、不動産業、「医療, 福祉」、事業者向け関連サービスが低下した。
対個人／対事業所サービスの動向
サービス産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス」と「広義対事業所サービス」に分けることができる。
４月の対個人サービス活動指数は、指数値１０８.１、前月比０.７％と２か月連続の上昇だった。対事業所サービス活動指数は、指数値１０７.１、前月比０.６％と２か月連続の上昇となった。
製造業／非製造業依存型事業所向けは
対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、製造業依存型と非製造業依存型に分けることができ、それぞれの指数も計算している。
それぞれの指数の推移をみると、非製造業依存型事業所向けサービスは緩やかながら上昇傾向を続けてきた一方、製造業依存型事業所向けサービスは伸び悩んでいる。４月は、非製造業依存型事業所向けサービスは前月比０.３％と２か月連続の上昇となったが、製造業依存型事業所向けサービスは前月比マイナス０.４％と２か月ぶりの低下だった。
非選択的／し好的個人向けサービスは
対個人サービスは、生活必需的な性質で変動が相対的に少ないと考えられる非選択的サービスと、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられるし好的サービスに分けられ、それぞれの指数も計算している。
それぞれの動向についてみてみると、４月は非選択的個人向けサービスは前月比１．２％と横ばいをはさみ３か月ぶりの上昇、し好的個人向けサービスも前月比０.６％と３か月ぶりの上昇だった。
基調判断は据え置き
４月のサービス産業活動指数は前月比０.８％と、３か月ぶりの前月比上昇だった。２月、３月と２か月連続で低下していた分を取り戻し、指数水準としては１０７.３と、今基準内最高値となった。四半期ベースでみても本年第１四半期の指数値１０６.７と比べると、本年第２四半期は高い水準でのスタートとなった。
ただ、指数の動向を業種別にみると、小売業、卸売業、物品賃貸業といった、いわばモノの動きに関わる業種では、前月比では上昇したとはいえ、前年同月比では低下しているなどまだ弱さも感じられる。
こうした動きを踏まえ、４月のサービス産業（第３次産業）活動指数の基調判断については、「持ち直しの動きにあるが、一部に弱さがみられる」を据え置いている。
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