60秒早わかり解説
「空飛ぶクルマ」の実現に向けて
世界初のロードマップを取りまとめ
誰もが子供の頃に一度は空想したであろう「空飛ぶクルマ」。その実現は意外に近いかもしれない。
「空飛ぶクルマ」とは
そもそも「空飛ぶクルマ」とは何を指すのか。
明確な定義はないが、ロードマップでは「『電動・垂直離着陸型・無操縦者航空機』などによる身近で手軽な空の移動手段」としている。
電動化により内燃機関が不要になり、部品数が少なくなることから整備費が削減されるとともに、自動化が進むことで運航費も削減される。また、垂直に離着陸できるため、滑走路がなくとも、点から点への移動が可能となる。
「空飛ぶクルマ」の可能性
「空飛ぶクルマ」はその活用において多くの可能性を秘めている。
例えば、都市部では渋滞を避けた通勤・通学への活用、離島・山間部では海や山を越えた新たな移動手段としての活用が期待されている。また、物流や娯楽に加え、災害時などの一刻を争う状況においても、「空飛ぶクルマ」は効率的な移動・輸送手段として大きな役割を果たすと考えられている。
空の移動革命に向けたロードマップ
「空飛ぶクルマ」の実現には、機体の安全性や技能証明の基準の制度整備や、電動推進や自動飛行の技術開発等が必要になる。
そこで、経済産業省と国土交通省は、2018年8月より「空の移動革命に向けた官民協議会」で議論を重ね、12月20日に政府と事業者が一丸となって、世界で初めて「空飛ぶクルマ」の実現に向けたロードマップを取りまとめた。
ロードマップでは、事業者による利活用の目標として、2019年から試験飛行や実証実験等を行い、2020年代半ば、特に2023年を目標に事業をスタートさせ、2030年代から実用化をさらに拡大させていくこととしている。
【関連情報】
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空の移動革命に向けた官民協議会