大阪・関西万博特集

【万博60秒解説】万博を支える地域企業をご紹介! ~北陸支局発:250年続く匠の技を、世界へ~

大阪・関西万博を飛躍の機会と捉え、様々な取り組みを進める地域企業をご紹介する本企画。第6弾は中部局北陸支局からお届けします。

富山県南砺市にある井波地区は、人口約8000人のうち約200人の彫刻士が活躍する「日本一の木彫りのまち」。井波彫刻は、この地区で製作される木彫刻・木工品で、国指定の伝統的工芸品に指定されています。

万博において、井波彫刻発信のため中部経済産業局と連携した「フューチャーライフエクスペリエンス」への参加や「LOCAL JAPAN展」への小松市との共同出展に取り組む南砺市において、井波地域を支え活躍する団体を紹介します。

源泉は、瑞泉寺再建のため派遣された彫刻士

1762年に火災で焼失した瑞泉寺の再建のために京都本願寺の彫刻士、前川三四郎が井波に派遣され、地元大工にその技を伝えたことが井波彫刻の始まりです。井波彫刻は立体感のある彫りが特徴とされ、生きているかのような精巧な彫刻はまさに「匠の技」。

進む人口減少・高齢化

井波彫刻の技術が高く評価され、神社仏閣や住宅用欄間等に用いられ、地域の主要産業として成長してきましたが、近年人口減少と高齢化が進んでおり、彫刻士も例外ではありません。また、昨年には70年以上続く職業訓練校が休校となるなど、厳しい状況にあります。

地元若手経営者の集まり「ジソウラボ」

そんな中、観光振興のため井波地区の日本遺産認定に向け地元の若手世代が集まったことを機に、「ジソウラボ」が発足。移住者と地域のつながりをつくり、彫刻に必要な糸鋸士、パン、コーヒー等のお店を始め、これまで多数の移住者の支援に取り組んでいます。

万博を通じて日本の伝統技術を世界に

ジソウラボは、ひとりの彫刻師から井波の木彫文化が育っていったように、100年後の新たな文化をつくる人、地域の進化を生み出す「源泉」となる人材を募集・育成し、井波自体が「人材輩出地域」となることを目指しています。

南砺市としても、今回の万博を通じて、地に根付く「土徳」の文化と、世界に誇る伝統工芸の美しさ、技術力を発信し、産業振興・地域振興に繋げます。

中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局 地域経済産業課

【リンク先】
ジソウラボ