60秒早わかり解説

「カイコで世界を救う!」注目のスタートアップ企業をご紹介!

Morus株式会社 佐藤亮代表取締役CEO

研究開発型のスタートアップとして、日本の経済的発展を支えてきた「カイコ」のバイオ原料の供給と研究開発を行う「Morus(モルス)」。世界的な社会課題ともいえる「タンパク質危機」の解決に挑戦するスタートアップの新しい世界的産業の創出に向けた道のりとは?

Morus株式会社 佐藤亮代表取締役CEOにお話を伺いました。

日本発の資源で世界の食糧課題を解決する

――― 起業までの経緯を教えてください。

大学時代、アメリカンフットボール部に所属しており、タンパク質と筋肉のことだけを考え続けた4年間を過ごしていました。

その後、商社やベンチャーキャピタルで働く中で、日本には社会実装がなされていない、素晴らしい研究が数多くあることに気づき、日本が経済界で復活していく勝ち筋の一つは、この研究を事業化し世界に出していくことだと確信しました。

過去の自身の興味領域である、タンパク質の中で、更に日本古来の原料であるカイコに着目し、ビジョンに共感してくださったカイコ研究者の方を見つけ、共同創業したというのがMorus創業の経緯です。

死の谷を乗り切り、国の支援を活用しながら成長

――― 創業してからの苦悩は?

ディープテック・スタートアップの性かなと思うのですが、研究開発、検証に時間がかかる事業に取り組んでいる会社として、2年間くらいは製品の成分分析や、食品としての安全性の研究などもしっかりやらなければならなかったので、我慢の時期でした。

この段階で投資をガンガンしていかなければグローバルで勝っていくことができないという状況の中、経済産業省のNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のプログラムである「DTSU(ディープテック・スタートアップ支援事業)(※)」の活用により、今までやりたかったけれどやれなかった大型の研究と事業開発の両方向で妥協なく投資を実行することができました。

同領域の世界の企業との戦いでは、研究開発のスピードも非常に重要になってくるため、このタイミングで採択いただき制度を活用させていただいたことは大きな後押しとなりました。

(※)ディープテック・スタートアップが取り組む研究開発を最大6年間30億円の補助金で支援するNEDOのプログラム

続きは動画をご視聴ください。

▼全編はこちら

加速するスタートアップ!

政府は、スタートアップの力で社会課題解決と経済成長を加速することを目的として、2022年から「スタートアップ育成5か年計画」を進めています。

首相官邸の公式YouTubeチャンネルでは、日本のスタートアップ市場をさらに盛り上げるため、「加速するスタートアップ」と題して、スタートアップ経営者へのインタビュー動画やトークセッションの動画を公開していますので、ぜひご覧ください。

【関連情報(Morus株式会社が活用した制度)はこちら】
▼知財アクセラレーション(IPAS)
創業期のスタートアップを対象に、ビジネスと知財の専門家チームを組成し、ビジネスモデルと知財戦略の構築を支援

▼ディープテック・スタートアップ支援事業
ディープテック・スタートアップが行う研究開発を最大6年間・30億円補助。実用化・量産化それぞれのフェーズで支援を実施

▼J-StarX
イノベーション人材の育成及び海外投資家などとのネットワーク構築を目的に、海外のスタートアップ・エコシステムに若手起業家などを派遣するプログラム

【関連動画はこちら】
▼加速するスタートアップ 第1弾
【今が起業のチャンス】創出GDPは19兆円?日本のスタートアップが今熱い!J-Startup企業によるトークセッション前編 (READYFOR/カウリス/ヘラルボニー)

▼加速するスタートアップ 第2弾
【世界に羽ばたくスタートアップ】世界進出に必要なことは?活躍中の起業家によるトークセッション(READYFOR/カウリス/ヘラルボニー)

▼加速するスタートアップ第3弾
【時価総額1700億円】アパートの一室からユニコーン企業へ!SmartHR成長の裏側