60秒早わかり解説
日本がリードするアジアの航空機サプライチェーン
高まるアジアの重要性、日本への期待
民間航空機市場は今後20年間で約4万機の需要が予測されており、その4割がアジア太平洋地域である。この需要を見込んで、航空機の売り込みやコスト低減を実現したい欧米の大手航空機企業は、アジア拠点設立や現地サプライヤーの活用を始めている。欧米企業は日本に対し、アジアにおけるサプライチェーンにおけるリーダーシップを期待している。一方、近年航空機産業の振興に注力しているアジア各国政府も、長年、欧米の大手航空機企業のパートナーとしての実績がある日本の例にならいたいと考えている。
日本のサプライヤーの取り組み
日本では、企業間連携により航空機部品を一貫生産するサプライヤーグループ(航空機産業クラスター)が活動し始めている。経済産業省では、2017年に「全国航空機クラスター・ネットワーク」を構築し、当該クラスターの連携や、アジアを含む海外での販路開拓構築を支援している。例えば、中部地方のクラスターに所属する企業はアジアで航空機部品の生産を開始し、アジアの大手企業と合弁会社設立に向けて動きだした企業もある。
アジア航空機サプライチェーンフォーラム
このような流れの中、アジアの産官と欧米の大手航空機企業を招き、「アジア航空機サプライチェーンフォーラム」を11月27日に東京で開催する。アジア各国政府による自国産業の現状及び施策や、欧米航空機企業によるアジアへの期待等が紹介される。さらには、アジアにおけるサプライチェーン形成や、日本の中小企業及び航空機クラスターのアジア進出や販路開拓に向けた議論を展開する。ぜひご参加頂きたい。
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