60秒早わかり解説
一目でわかる避難誘導表示
最適な避難場所まで切れ目なく誘導
近年、大規模な自然災害が多発している。自宅で、または旅行先で災害が起きたとき、その災害の内容によって、避難場所が違う場合があることを意識したことはあるだろうか?迷わず適切な避難場所まで行けるだろうか?
災害によって異なる避難場所
災害といっても色々あり、例えば土石流に適した避難場所が、洪水の避難場所にも適しているとは限らない。避難先で更なる被害に遭わないためにも、避難場所は災害別に設定される必要がある。そしてその表示がされていなければ、適切な避難場所にたどり着けないかもしれない。
どの災害のときにどこが適切な避難場所で、そこまでどの道を行けばより安全に避難できるのか、一目でわかる方法がある。
途切れることのない案内標識
2016年3月、「災害種別避難誘導標識システム」というJIS規格が制定された。関係府省庁等と共に検討を重ね、注意の呼びかけから避難場所までの安全確保行動を途切れることなく誘導する一連の流れや仕組みを定めたものだ。
例えば上図のとおり、土石流が発生する可能性のある地域の場合は、まず該当する場所に①の注意標識を設置する。次に、注意すべき場所が一目でわかる地図や、避難に関連した情報の標識(②避難情報標識)を必要に応じて設置する。さらに③の避難誘導標識を途切れることなく道路や建物に設置することにより、④の避難場所に誘導するという仕組みを、災害別に規定している。
いつでもどこでも誰にでも
他にも、夜間でも見えるように暗闇対策や、誰にでも分かりやすくするため、外国語の併記や文字の大きさなどが規定されている。標識をたどって行けば適切な避難場所へ行けるようにするべく、内閣府及び消防庁より各自治体に対し導入に努めるよう通知を行っている。
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