60秒早わかり解説
“ファッションテック”で生活の質向上へ
デジタルツールで製品・サービスの価値高める
消費者の価値観やライフスタイルは常に変化しており、生活雑貨や衣料品に対するニーズにも変化がみられる。そんな中、第四次産業革命におけるIoTなどのデジタルツールの発展により、これらを扱う産業界にも新たなビジネスモデルの創出が期待されている。
モノ消費からコト消費へ
かつては単にモノを購入・所有することに価値を見出すモノ消費が主流であったが、近年は、これまでにない体験をすることに対して価値を見出す、コト消費への関心が高まっている。生活雑貨や衣料品についても、モノを販売するだけではなく、コト消費に対応した新しいサービスの提供が求められているのだ。
付加価値の高い商品やサービス
特に、繊維やファッション関係は、IoT等のデジタルツールを活用することで、消費者の目に見える形で生活の質の向上をもたらす可能性が高い。ファッション分野にデジタルツールを積極的に導入し、製品・サービスの高付加価値化を図る取り組みは、ファッションテックと総称され、生体データ等の収集・分析を可能とする衣料はスマートテキスタイルと呼ばれている。
すでに新たな試みが
ファッションテックでは、デジタルツールを活用することで、従来の大量生産と同様の効率性で、オーダーメイドの一点物を生産・販売するマスカスタマイゼーションなどの試みが始まっている。スマートテキスタイルでは、生体データを取得し、高齢者、建設作業員やドライバー等の見守りや、アスリートの体調管理や運動負荷量のモニタリングを行うといった試みが見られる。将来的には衣服というモノの概念を根本的に変革し、これまでには到底不可能であった様々なサービスやソリューションを提供できる無限の可能性を秘めているのだ。
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