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サービス品質のさらなる「見える化」へ

 
 皆さんは「おもてなし規格認証」というものを聞いたことがあるだろうか。国内事業者のサービス品質を「見える化」するため、2017年に本格運用を開始した制度だ。今般、おもてなし規格認証の取得を通じて、より生産性の向上に取り組みやすくなるよう見直しを行った。

成長のカギとなるのは

 今や日本のGDPの約7割はサービス産業が占めており、日本経済成長のためにはサービス産業の活性化や生産性向上が重要だ。また、サービス産業は地域雇用を生み、地域に住む人々の暮らしを支える経済の柱である。しかし、サービス自体は「目に見えない」もののため、事業者が高品質なサービスを提供しても、それを付加価値として価格に転嫁しづらい状況にあった。

サービス品質を「見える化」

 「おもてなし規格認証」は、サービス品質を「見える化」し、サービス産業の活性化、生産性向上の実現を目的としている。例えば、顧客へのサービスの理解・徹底、人材の確保・育成など、サービス業務のマネジメントに関して30項目への適合を確認し、有償認証を含む4つの認証で基準を満たせば、マークや登録証または認証書により、対外的にサービス品質の表示が可能となるのだ。

さらなる向上を目指して

 これまではサービスや経営の品質を、「業務改善」「ツール導入」「人材育成」「顧客理解」等の観点から30項目を設定していた。今般、事業者が継続的にサービスのPDCAサイクルを回し改善に取り組めるよう「サービス業務のマネジメント」30項目と、積極的にインバウント対応に取り組む事業者に向けの「インバウンド対応」10項目の計40項目として見直した。これによりサービス品質のさらなる「見える化」を期待したい。

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