60秒早わかり解説

女性による創業が、男性を上回っています


 選りすぐりのビジネスプランを選ぶ「全国創業スクール選手権」。第3回となる今年も、女性の活躍が目立っている。

今年度も女性がグランプリ

 今年度優勝した山内マヤコさんは、京都で、国際色豊かなゲストハウスをオープンしている。祖母が経営していた築120年の京町家の寮を改装して、外国の人に、日本文化を体験してもらいながら、コミュニケーションできるのが特徴。実は、生まれも育ちも東京の山内さんは、当初、京都へ行くことに戸惑いを覚えていたそうだ。しかし、創業スクールを受講するなかで、事業計画やアイディアがより明確になったと言う。カフェやギャラリースペースを併設し、今後は、芸術家にとっても使いやすい施設にしたい、とのこと。

ファイナリストの8人中5人が女性

 また、今年の最終選考に残ったファイナリスト8人のうち、なんと5人が女性だった。そのうちの1人は、地元徳島の「阿波晩茶(あわばんちゃ)」を乳酸菌で発酵させている。これを、お茶だけでなく、デザートや、観光にまでブランド展開することで、地方の活性化に挑む。女性ならではの視点による独創的なアイディアが光っている。

徳島特産「阿波晩茶(あわばんちゃ)」のブランド化を手掛けたファイナリスト

創業スクールの女性比率は52%

 創業スクールでは、女性の受講者が増えており、いまでは52%となって男性の数を上回っている。日本全体で見ても、2000年以降、女性の開業率は上昇している。今年の4月以降、創業スクールは、より活動の幅が広がる。スクールを運営する事業者も複数に増えることが見込まれており、全国で、創業したいと考えている人たちを掘り起こしていく。