60秒早わかり解説

店や街中にある、あのカメラの目的は?


 店舗や街中でよく見かけるカメラ。実はこのカメラには、人の動きをビッグデータとして分析するものもある。決して、防犯のためのカメラだけではないのだ。

生活者の理解を得るためのガイドブック

 企業が防犯以外の目的でカメラ画像を活用する際の配慮事項が、ガイドブックとしてまとめられている。まとめたのは、IoTを推進する民間企業主体の組織と、経済産業省、総務省。今後、IoT社会でさらに増えるカメラ画像の活用について、企業が、生活者から同意や理解を得るためだ。

防犯以外の目的とは?

 例えば、店の入口で来店客の特徴を捉えるカメラは個人を特定することが目的ではなく、女性なのか男性なのか、年齢はどの程度なのかなどを分析する。売場ではどのような人たちがどの棚で何を買おうと悩んでいるのかも分析でき、レジの混雑具合も予測できる。そして、公共空間に向けたカメラであれば、どのくらい人や車が通行したかを計測できる。

画像は速やかに破棄

 今回のガイドブックでは具体的な事例を示しているのが特徴だ。店の中での行動パターン分析や、来店客の年齢や性別を推定する場合なども、店内にどのような掲示をして理解を得るべきかを提案している。そして、分析や推定をした後には、撮影した画像そのものは速やかに破棄することが望ましい、としている。

スマートな社会を目指して

 店や企業によるIoT技術の活用と生活者・消費者の側の理解がともに深まっていくことが重要だ。それにより将来的には、レジ待ち時間がゼロで欲しいものが欲しい時に手に入り、かつ商品廃棄も少ないスマートな店舗が実現できる。

【関連情報】

「カメラ画像利活用ガイドブックver2.0」を策定しました

IoT推進コンソーシアム データ流通促進ワーキンググループ外部リンク