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サービス現場人材のスキル高度化へ


 皆さんは「おもてなしスキルスタンダード」という言葉を聞いたことがあるだろうか。サービスの質の見える化や、高付加価値化に向けて、対人サービスを中心とした現場人材のスキルの底上げを目的に、2018年10月に創設された制度だ。今般、サービス現場の一人一人のスキルの見える化について、より高いレベルを目指すため「アドバンス認定研修」を開始した。

人にしかできないサービスの提供を

 第4次産業革命により、人工知能やロボットによって多くの雇用が代替される可能性が指摘される中、人にしかできないサービスを提供していくためには、非定型かつ高付加価値型のサービスを提供できる人材を育成し、サービス産業に携わる現場人材のスキルを標準化・体系化することが重要となる。経済産業省では、おもてなしスキルスタンダードを創設し、ベーシック認定から運用を開始した。

より高いレベル到達へ向けて

 これまでベーシック認定を運用していく中で、日本古来のおもてなしの概念を基に、お客様の心に寄り添い相互理解を深め、顕在化したものだけでなく、潜在的な要望をもくみ取るなど、その解決策を提供することで、さらに高いレベルに到達したいとの声が多かった。このため、本年9月から新たに「アドバンス認定研修」を開始した。

現場人材のスキル向上を期待

 スタンダード認定が基礎理念や基本動作を習得するものであるのに対し、アドバンス認定は中堅スタッフまたはリーダー、マネジメント層の方を対象に、個人だけではなく職場全体をリードするマインドセットを身に付けたり、サービス現場における高度な課題解決力を養成するものだ。学びや気づきを定着させるための現場での実践期間も含めた長期継続型のものであり、さらなるサービス現場人材のスキル向上を期待したい。

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