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【万博60秒解説】この海外パビリオンがすごい⑤
~経済産業省担当者が選ぶ、来訪おすすめセレクション~
まもなく開幕する大阪・関西万博。会場内には、160を越える国や国際機関のパビリオンが立ち並びます。経済産業省の万博担当者が独断と偏見で紹介していく第5弾。今回は「植物」に関連したパビリオンです。
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(写真出典:博覧会協会HP)
ユーカリの森でコアラ気分を満喫する豪州館
オーストラリアと言えば、コアラ。コアラと言えば、ユーカリですよね。豪州館は、「ユーカリ」から着想を得て造られています。色や形がさまざまなユーカリの木も花も、とっても多様性が豊か。ダイナミックで活気あるオーストラリアの人びとや社会を象徴しているのだそうです。「ユーカリの花」に似せたパビリオンの来館者は、ユーカリの森の香りに包まれながら、オーストラリア固有の動物や壮大な自然を満喫できます。
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UAEはヤシの木で持続可能性を考える
前回の万博開催国であるUAEのパビリオンは、何本もの「ヤシの木の柱」で建物の屋根を支える、独特な建築物。これらの柱は、農業廃棄物として捨てられるはずだったヤシから作られています。UAEの伝統と文化の土壌の上に咲く、新しい手法と素材。見上げるほどの大きな柱が並び立つパビリオンの中は、持続可能性について考える思索の種がたくさん詰まった空間です。
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モナコの幻想庭園は、バラが彩る
ヨーロッパの裕福な都市国家、モナコのパビリオンは、日本と地中海の「庭園」からインスピレーションを受けて造られています。植物の幹や枝を金属構造に置き換えたパビリオン内では、モナコの魅力や環境への取組などが展示されます。また、モナコの名門ホテル「オテル・ド・パリ・モンテカルロ」から運ばれてきた高級ワインやコニャックを、神秘的なワインセラー風ラウンジや、公国のプリンセスが愛したバラの花びらで装飾された展望テラスで、味わうことができるそうです。王族になった気分で、超リッチな気分に浸ってみるのも一興ですよ。
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ユーカリ、ヤシ、そして、バラ。植物をモチーフにしたパビリオンのイメージも多彩で、各国の原風景や文化が色濃く感じられる贅沢な空間です。他国を知ることの奥深さを、五感をフル動員して、もっと楽しんでみませんか?