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【万博60秒解説】この海外パビリオンがすごい④
~経済産業省担当者が選ぶ、来訪おすすめセレクション~
まもなく開幕する大阪・関西万博。会場内には、160を越える国や国際機関のパビリオンが立ち並びます。経済産業省の万博担当者が独断と偏見で紹介していく第4弾。前回の「海」の流れに沿って、今回は「船」にちなんだパビリオンです。
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(画像出典)博覧会協会HP
カタールの白い帆が旅にいざなう
白い帆で木造の建物を包んだようなカタール館。外構に水が張られており、水面にはパビリオンが鏡映しになります。デザインは、カタールの伝統的な帆船と日本の伝統的な木工品からインスピレーションを受けたもの。白い帆の曲線美と木目のコントラストが絶妙です。青空のもとで訪れると、ペルシャ湾の大冒険の世界に引き込まれてしまいそう。建築マニアもそうでない方も、必見の美しいパビリオンです。
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バーレーンの木製支柱と海洋遺産
同じくペルシャ湾に位置するバーレーンのパビリオン。こちらも古代の船と日本の伝統技術からインスピレーションを得ています。すごい偶然ですね。それなのに、完成したパビリオンは、両者まったく異なるデザインに。木製の支柱を組み上げたような建物には、今にも出航しそうな躍動感があります。パビリオン内ではバーレーンの海洋文化を展示。建築の違いを見比べながら、それぞれの国の育んだ独自の文化に触れる。万博らしい楽しみ方です。
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島国インドネシアの船へのこだわり
約1万7500の島からなるインドネシアが作るパビリオンは、船の舳先のように鋭く突き出た造形が特徴的。同じように島国に生きる日本人として、船へのこだわりは共感できるポイントです。パビリオンの内部は、自然、文化、未来をテーマにした3つの空間が広がります。2億人以上の人口を擁する、多民族国家のインドネシア。知っているようで、あまり知らないアジアの大国の実情を様々な側面から深―く知ることができます。
ちなみに、公式キャラクターは「TUMTUM」(トゥムトゥム)。緑、赤、青の3種類あり、緑トゥムトゥムは「自然」、赤トゥムトゥムは「文化」、青トゥムトゥムは「未来」を象徴。どこかで聞いたような名前ですが、つなげても消えたりはしませんよ、多分……。
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それぞれの国にとっての「海」と「船」。同一のモチーフを選択した国が、それをどのように解釈して、実際のパビリオンの建設や展示に反映させるのかは、「お国柄」が如実に表れます。特定のテーマで比較しながら、各国独自の発想や文化的特性を浮かび上がらせる。そんな鑑賞体験ができるのは、万博会場ならではの体験ですよね。
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