60秒早わかり解説

地域の人材の確保・育成・定着のヒント「地域の人事部」をご紹介!

首都圏や大企業に人材が流れ、うまく「採用」できない…、人材を採用できても社内でうまく「育成」できない…、人材を採用できたと思ってもすぐに転職してしまい、うまく「定着」できない…。

経済産業省では、地域の中堅・中小企業の皆さんが抱えるこうした課題を解決すべく「地域の人事部」の取り組みを支援しています。

地域の中堅・中小企業が抱える人材課題

中小企業に対するアンケート結果によると、多くの企業が重要と考える経営課題として、「人材(確保・育成など)」が最も多く挙げられています。一方、多くの中小企業には人事・採用の専任の担当者がいないため、人材採用にとどまらず、人材育成や、社内の育成スキルの不足も課題となっています。(図①)。

図① 中小企業が重要と考える経営課題/地域未来牽引企業における人事担当者の人数

このように個社での人材確保などが困難な状況に対し、民間事業者などが複数の地域企業を束ね、地方公共団体、金融機関、教育機関、業界団体、経営支援機関などの地域関係機関と連携し、地域一体となって、地域企業群の人材確保・育成・定着を行う「地域の人事部」の取り組みが各地で拡がっています(図②)。

「地域の人事部」とは

「地域の人事部」は、①地域企業群と地域の関係機関が地域一体となって、②企業群の経営戦略と人材戦略の実行を地域の関係機関が伴走支援したり、③人材の確保から育成、定着までをサポートする、といった3つの特徴があります。

具体的な取り組みとして、例えば、各地域の求人情報をまとめた「企業図鑑」を用いた地域企業の魅力発信、インターンシップの企画・受入企業の体制支援、仕事の切り出しと人材シェアリング、企業間同期会やシェアハウスの活用による若者定着支援などが挙げられます。

これらを面で取り組むことにより、地域企業の魅力発信と採用・育成力の向上、若者や地域内外の人材が活躍・成長できる機会の創出、地域経済の活性化などが期待されます。

拡大する全国の「地域の人事部」

経済産業省では、「地域の人事部」のモデル事例の創出を目的に、令和4年度から実証支援事業を延べ86件採択しています。令和6年度には、地域未来牽引企業などの中堅・中核企業が働き方改革を推進しながら、地域の人材確保・育成・定着を行う取組について支援する「働き方改革推進枠」を新設し、計46件を採択し、全国各地で地域特性や産業、地域企業群の人材課題に応じた「地域の人事部」の取り組みが広がっています。

このたび、本補助事業をきっかけに取り組みを進めている全国の「地域の人事部」事業者一覧を公表しました。各地ですでに多くの事業者が参加していますので、人材の悩みを抱えていらっしゃる中堅・中小企業の皆様、「地域の人事部」を活用してみませんか?お近くの「地域の人事部」にぜひご相談ください。

全国の「地域の人事部」事業者一覧はこちら

また、経済産業省では、「地域の人事部」の取り組みを推進するため、事例を含む「実践ポイント集」や、地域の人事部事業者の対談動画、申請要件を満たせば広報に活用可能な「地域の人事部」ロゴマークを作成していますので、せひご活用ください。

詳細は、「地域の人事部」ホームページをご覧ください!

地域の人事部」対談動画(SMO南小国×G-net)

実践ポイント集

▶関連情報

経済産業省「地域の人事部」ホームページ

地域戦略人材確保など実証事業」事務局ホームページ