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スタジアム・アリーナを活かしたまちづくり

各地にスタジアム・アリーナ構想が存在


 経済産業省は、スポーツ庁と共同して、にぎわいの場づくりにスタジアムやアリーナを活かすためのガイドブックを作成した。

地域のシンボルとして

 野球やサッカー、バスケットボールなどのスポーツは地域に根ざし、数千人から数万人がスタジアムやアリーナを訪れる。このスタジアムを、魅力ある観戦環境を提供しつつ商業施設を備えるなど、にぎわいの核として改革し、大きな波及効果を生みだすことが期待される。

観客の視点に立って

 ガイドブックではまちづくりのヒントがちりばめられている。スマホ等への映像配信や、高臨場感プレミアム空間のVIPルーム等、顧客経験価値を向上する技術や、バーやモール、診療所などによる複合化や、ゲーム等を楽しめるファンゾーンの活用、スタジアムツアーの提供など、多様な顧客のニーズに応じた工夫に富む国内外の事例が紹介されている。

施設整備や運営における官民連携

 施設整備や運営では、地方自治体と民間企業の役割分担を明確にし、適切な官民連携によるプロフィットセンター化を図ることが不可欠。
 例えば、整備にあたり、プロジェクトの上流段階から官民が対等なパートナーシップを組んで事業計画策定に取り組み、適切な事業方式と資金調達を探るというプロセスを提示している。

「構想」から「具体化」の段階へ

 現在、各地に、スタジアム・アリーナ構想が存在している。例えば、愛知県豊橋市でも新アリーナを構想中で、総合エンタメ空間を提供するアリーナを核に、広域から人を呼び込み地元商店街へもつなげる新しいまちなか回遊ネットワークを形成することとしている。
 スポーツを起爆剤に地方創生を図る関係者にとって、本ガイドブックが役立つことを期待したい。

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