60秒早わかり解説
知財リスクを回避して企業連携を進めるには
特許庁、ケーススタディから解説
顧客ニーズの多様化や製品の短命化など、市場の変化の早さに対応するため、オープンイノベーションに取り組むことへの重要性が高まっている。一方、企業連携に伴うリスクについては、十分に認識されていないのが現状だ。
企業連携の失敗要因のひとつに
企業連携に伴うリスクのうちのひとつに知財リスクが挙げられる。例えば、共同研究開発の際、自社の重要な営業秘密が紛れ込んで意図せずに流出してしまう、あるいはライセンス契約を締結しても期待した対価が得られないなどだ。こうした事例は知財契約の失敗によるものだが、その取引や連携に失敗するだけではなく、将来の事業をつぶす致命的なリスクとなりかねないことから重大な問題だ。
知財リスクを回避するための知恵袋
企業連携における知財リスクを回避するためには、企業連携する際に起こりがちな典型的な失敗事例を正しく認識し、知財の側面から予防策を把握して事業を進めることが有効となる。このため特許庁では、よくある秘密情報管理の失敗や共同開発契約の失敗など、4つのケーススタディーで解説したパンフレットを作成した。
円滑な企業連携の促進を目指して
今回作成したパンフレットは、実例を基に作成した事例を用いて、知財リスクを分かり易く解説し、そのリスクを回避するためのポイントを示している。また、昨年にTVドラマ化された小説『陸王』(池井戸潤著/集英社刊)から「企業連携の成功と失敗」を知財の切り口で解説したコラムも掲載しており、より分かり易いものとなっている。このパンフレットを参考に、実際に契約を取り交わす際は、知財の専門家にも、是非、ご相談いただきたい。
【関連情報】