60秒早わかり解説
イノベーションで美しい地球を次世代に
2018年10月10日から11日、第5回ICEF(アイセフ)(Innovation for Cool Earth Forum)年次総会が東京で開催され、約70か国からエネルギー・環境分野に携わる有識者1000人以上が参加した。
イノベーションをオープンに、グローバルに
気候変動問題は世界規模の課題だ。この課題解決の鍵となるイノベーションの創出には、世界各国の政府・産業界・学術界の有識者が最先端の知見などを共有し、その力を結集することが不可欠と言える。
ICEFは、日本政府主導により毎年開催され、世界各国の有識者がそれぞれの垣根を越えて気候変動問題解決に向けたイノベーションについて議論する場であり、類稀な取り組みだ。
温暖化対策は企業にとって競争力の源泉
今回のICEF年次総会では「グリーンイノベーションを引き起こす推進力」をテーマとした。環境対策を進める企業に資金が集まる「環境と成長の好循環」とも呼ぶべき世界的な潮流の中で、ビジネス主導の脱炭素化に向けた技術イノベーションや企業・消費者を巻き込む社会イノベーションについて議論が行われた。
求められる迅速なアクション
議論の結果として、
(1)グリーンな成長に貢献する技術・製品・サービスへの投資促進
(2)脱炭素化技術のイノベーション加速に向けた企業と消費者の巻き込み
(3)イノベーション成果の普及に向けた協力的取組の国際化
といった3つのキーアクションが確認された。
こうしたICEFの成果は、気候変動問題という課題を克服し、美しい地球を次世代にも引き継いでいくために活用される。エネルギー・環境分野でのイノベーション創出に、今後も日本が主導的に取り組んでいく。