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ロシア・ベラルーシ向け輸出及びロシアからの輸入禁止措置を実施しています(令和4年5月17日時点)

 ロシアによるウクライナへの侵略を受けて、国際平和のための国際的な努力に寄与するため、日本はアメリカやEU諸国と連携し、外国為替及び外国貿易法に基づき、ロシアやベラルーシ向けの輸出及びロシアからの輸入禁止措置を実施しています。

ロシア・ベラルーシ向け輸出禁止措置について

 ロシアやベラルーシ向けに貨物を輸出する際のルールを確認するため、まずはこちらのフローチャートをご覧下さい。

輸出手続きに関するフローチャート

 まず、ウクライナのうち、自称ドネツク人民共和国及び自称ルハンスク人民共和国向けの輸出は、原則としてすべて禁止しています。
ロシア・ベラルーシ向けの輸出については、まず、エンドユーザーをご確認ください。ロシア国防省やロシアの航空機メーカーなど、リスト(※)に掲載されている特定の軍事関連団体向けの場合には、原則として輸出が禁止されています。
(※)
➢ ロシア:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100308182.pdf
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100321308.pdf
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100341993.pdf
➢  ベラルーシ:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100312394.pdf

 軍事関連団体向けでない場合にも、輸出が禁止されている品目があります。具体的には、以下の4つの類型が該当します。ただし、(1)~(3)については、人道支援目的や日本法人が100%出資する現地法人向けの場合など特例的に承認を行う場合があります。(1)~(3)は3月18日から、(4)は4月5日から制度を実施しています。(5)は5月20日から実施します。

(1) 国際輸出管理レジームの対象品目
※対象品目:工作機械、炭素繊維、高性能の半導体等
(2) 軍事能力等の強化に資すると考えられる汎用品
※対象品目:半導体、コンピュータ、通信機器等の一般的な汎用品及び関連技術
(3) 石油精製用の装置等(ロシア向けのみ)
(4) 奢侈品(ぜいたく品)(ロシア向けのみ)
(5) 先端的な物品等(ロシア向けのみ)

輸出規制がかかる品目

 上記のうち、(2)及び(5)については、国際輸出管理レジームの対象品目よりもスペックの低い半導体やコンピュータ、通信機器、ディーゼルエンジンや工作機械などが該当します。これまで、ロシア・ベラルーシ向けであっても輸出が規制されていなかった品目であるため、これらの品目の輸出に携わる方はご注意下さい。具体的な品目のリストは以下のとおりですが、スペックなど更なる詳細については、経済産業省のホームページに掲載した省令など(令和4年3月15日、5月13日発表)を参照してください。

 

輸出貿易管理令別表第二の三の規定に基づき貨物を定める省令(令和4年3月15日発表)

輸出貿易管理令別表第二の三の規定に基づき貨物を定める省令の一部を改正する省令(令和4年5月13日発表)

 また、(4)についても、これまで輸出が規制されていなかった品目であるため、これらの品目の輸出に携わる方はご注意下さい。具体的な品目のリストは以下のとおりです。こちらも、詳細は経済産業省のホームページに掲載した省令など(令和4年3月29日発表)をご確認ください。輸出をしようとしている貨物が、今回の措置の対象となるHSコード(=関税率表の番号)に該当するかどうか否かを輸出に携わる方ご自身でご確認いただき、該当する場合には、単位当たりの金額がこちらに記載された閾値(単位当たりの総価額)を超えるかどうかについてご確認ください。閾値を超える場合は、輸出が禁止されています。超えない場合も(4)奢侈品(ぜいたく品)以外の類型に該当しないか、ご確認をお願いします。
 なお、単位当たりの金額とは、原則として、商品を構成する最小単位となる箱やパッケージ、その他これらに相当するものの1単位当たりの金額となります。

【参考】実行関税率表(2022年4月1日版)
https://www.customs.go.jp/tariff/2022_04_01/index.htm

輸出貿易管理令別表第二の三の規定に基づき貨物を定める省令の一部を改正する省令(令和4年3月29日発表)

これらの輸出規制に該当して許可や承認の手続を行う必要があるかどうかの判断は、輸出をする方が自ら行うことが原則ですが、ご質問等ある場合には経済産業省貿易管理課(03-3501-0538)・貿易審査課対ロシア審査班(bzl-russia-seisai@meti.go.jp)にお問い合わせください。

 なお、これらの貨物に関連した技術や役務(技術やサービス)を取引する場合にも、同様の禁止措置を実施しています。詳細は経済産業省のホームページを参照してください。

ロシアからの輸入禁止措置について

 4月19日より下記の品目について輸入規制の対象となっています。但し、4月19日以前に輸入に係る契約を行い、その契約に基づく輸入については、施行の日から起算して3ヶ月の間は輸入承認対象とはなりません。なお、この場合、通関時に契約書等の書類の提示を求められる場合があります。

輸入割当てを受けるべき貨物の品目、輸入の承認を受けるべき貨物の原産地又は船積地域その他貨物の輸入について必要な事項の公表の一部改正(令和4年3月29日発表)

ウクライナ(クリミア自治共和国、セヴァストーポリ特別市、「ドネツク人民共和国」(自称)又は「ルハンスク人民共和国」(自称)を原産地)を原産地とする貨物の輸入について

 ウクライナ政府が発行するウクライナ原産であることを証する原産地証明書等の提出がある場合を除き、輸入承認は行いませんのでご注意ください。

意図せず法令違反となる取引を行わないよう、最新の情報をご確認下さい

 外為法違反の事実が判明した場合は、事実解明及び再発防止を目的に発生原因を調査し、再発防止に取り組んでいただきます。また、必要に応じ処分等を行います。

 ロシアによるウクライナ侵略を受けて、輸出入禁止措置の他にも資産凍結など様々な制裁措置が実施されています。こうした措置は今後も追加される場合があります。ロシアなどとの間でビジネスを行う場合には、関係省庁のホームページで最新の情報を確認し、意図せずに法令違反となる取引を行わないよう、十分にご注意ください。

 また経済産業省YouTubeチャンネルmetichannelにおいてロシアやベラルーシ向けの輸出及びロシアからの輸入禁止措置に関連の説明動画を掲載しております。こちらもあわせてご確認ください。

経済産業省貿易管理部 貿易管理課、貿易審査課

【関連情報】
〇経済産業省HP

・ロシアなどに対する制裁関連に関するページ

・その他、ウクライナ情勢を踏まえた経済産業省関連の措置

〇YouTubeチャンネルmetichannel
・ロシア・ベラルーシ向け輸出入規制

〇お問い合わせメール宛先
bzl-russia-seisai@meti.go.jp