60秒早わかり解説

カーボンニュートラルって何?

 地球温暖化により、豪雨、洪水、極端な高温などの自然災害が増え、農作物の収穫に影響が出たり、住まいや生活基盤が失われるなど、もはや、誰もが気候変動に無関心ではいられない時代が来ています。

世界が本気で挑む、カーボンニュートラル

 地球温暖化を食い止めるため、近年、世界中で取組が進められているのが「カーボンニュートラル」です。
 カーボンニュートラルとは、「温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにする」、つまり、温室効果ガスを「排出する量」から「植林や森林管理などを通じて吸収する量」や「地中に埋めることなどにより除去する量」を差し引いてプラスマイナスゼロにすることを意味しています。
 これまでに140ヶ国以上が「2050年までのカーボンニュートラル」を表明(2021年11月時点)しており、世界中で脱炭素社会の実現に向けた挑戦が始まっています。
※Climate Ambition Allianceへの参加国、国連への長期戦略の提出による2050年CN表明国、2021年4月の気候サミット・COP26等における2050年CN表明国等をカウントし、経済産業省作成。
 

日本における脱炭素化の動き、成功のカギはイノベーションの創出

 日本も、2020年10月に当時の菅首相が「2050年カーボンニュートラル」を宣言しました。この目標を達成するため、予算、税、金融、規制改革・標準化、国際連携などの政策を総動員することにより、カーボンニュートラル実現を後押しする様々な革新的技術の研究開発と社会実装を進めることが不可欠です。

 このため、国は2兆円の「グリーンイノベーション基金事業」を立ち上げ、水素や再生可能エネルギー(洋上風力、太陽電池)、自動車などの重点分野で、これまでにない革新的な技術を生み出すとともに、それを社会にいち早く届けていくことに挑戦する企業を、最長10年間にわたって後押ししていきます。

 そして最終的には世界のグリーン産業をけん引し、経済と環境の好循環を創り出すことによって、 2050年のカーボンニュートラル実現を確実なものにしていく方針です。

カーボンニュートラル実現に向けて、私たちができること

 カーボンニュートラル実現に向けて、国、企業などが本腰を入れて動き出していますが、私たち一人ひとりがカーボンニュートラル実現に向けてできることは何でしょうか?

 まずは、今から少しずつ、一人ひとりのライフスタイルを見直すことで貢献できるかもしれません。
 例えば、次のように、商品やサービスを購入する際、脱炭素に向けた取組が行われているのかといった視点を取り入れて、日々の暮らしを見つめ直すこともアイディアの一つです。
 


 
 そして将来、画期的な製品やサービスが実現した時には、それらを積極的に選択して、脱炭素に果敢に挑戦する企業を応援していくことも有効です。
 一人ひとりのほんのちょっとした気持ちの切り替えや行動の変化が、社会の仕組みを大きく変え、カーボンニュートラルへと近づけていくのです。
 

経済産業省 環境政策課カーボンニュートラルプロジェクト推進室
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

 
 
【関連情報】

(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)サイト)

グリーンイノベーション基金事業特設サイト

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