今月のヒトコト

社会課題の解決も、経済成長も

 そんなことできるの?と思った方もいるかもしれません。 

 「経済成長と社会課題の解決を同時に実現する」

 そんな思いを込めて、私たち経済産業省は「経済産業政策の新機軸」と、それを実現するための「経済産業政策の重点」をまとめました。METI Journal オンライン10月の政策特集では、そのポイントを解説し、描く未来と政策にかける思いを語ります。
 
 経済産業省のミッションは「豊かな社会の実現」です。
 でも、今の時代に求められている「豊かさ」は、経済的な豊かさだけではありません。健康や環境、経済安全保障や所得の分配・・・他にもたくさん。多様な価値の実現が、本当の意味での「豊かな社会」につながる。そう思っています。

 他方で、社会課題の解決は、底堅い需要として世界的に新たなビジネスニーズとなり、中長期的な成長分野となっています。

 例えば環境対応。

 「グリーン成長」という言葉を聞いたことはありますか?環境への対応は、経済活動と対立するものと思われがちですが、そんなことはありません。再エネなどの非化石電源だけでサプライチェーンを構築する取り組みや、水素・洋上風力など脱炭素を支える革新的技術が、世界全体のカーボンニュートラルを支える新産業として期待されるなど、経済成長の機会となっています。

 さらに賃上げなどの「分配」について。

 これまで、「分配」は収益を再投資したい企業が、低所得に困る労働者に分け与えるもので、成長と対立するものと捉えられがちでした。でも、「ヒト」という資本の重要性の高まりや、多様性を生かす企業経営と相まって、労働生産性を向上し消費を拡大する「成長と分配の好循環」につながりうるものとなっています。(ちょっと難しい言葉で、「包摂的成長」って言うそうです。)

 各国では、成長戦略として、こうした社会課題を取り込んで、経済と一体的に解決を図る産業戦略を策定・実行しつつあります。日本でも、コロナ禍の状況も踏まえ、新たな付加価値を中長期的に獲得し、成長を続けられるような産業のカタチに変えていく必要があります。

 そのためには、従来とは異なるアプローチで、新たな産業政策を確立し、実行していくことが必要です。

 具体的にどんなことを考えていて、何をやるの?
 資料ちょっと見たけど、よくわからないよ、と思った方。

 ぜひ1日5分、5日間だけ時間を下さい。その時間で、今月の政策特集(全5回)をご覧ください。方向性に賛成でも、反対でも、議論をして一緒に前に進むことが「豊かな社会」の実現につながります。

 HOTパーソンのコーナーでは、スプリント種目の世界大会で、日本人として初めてメダルを獲得し、3度のオリンピックに出場した為末大氏や、日本医師会で常任理事として活躍する長島公之氏にインタビューします。一見、経済産業省とは関連のない分野で活躍しているように見えるお二人ですが、実は・・・? どんなお話が聞けるのか、お楽しみに!

 解体新書のコーナーでは、時に命に関わる「製品事故」を防ぐための取り組みや思いを、職員が語ります。
 季節も変わり、そろそろ暖房や長袖の出番です。製品事故や体調にお気を付けてお過ごしください!
 

経済産業省広報室/METI Journalオンライン編集チーム

 

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