60秒早わかり解説

インクルーシブな社会を共に創る

「ために」ではなく「ともに」。

 障害者差別解消法が改正されました。このため、事業者による「合理的配慮の提供」が、2021年6月4日から3年以内に義務化されることになります。経済産業省では、今後の取組を検討する上で鍵となる「建設的対話」や、「対話の先にある共生社会の実現」について理解を深めるため、障害当事者団体の方にも参加いただき、オンライン研修会を開催しました。

合理的配慮は「困っている人がいたら手助けすること」

 障害者差別解消法は、障害のある人もない人も、互いにその人らしさを認め合いながら、共に生きる社会(共生社会)の実現を目指しています。「合理的配慮の提供」を柔らかく言うと、「障害があることで困っている方から申し出があった時、手助けすること」と全国手をつなぐ育成会連合会 又村あおい氏は言います。

全国手をつなぐ育成会連合会 又村氏

自然と展開されている配慮

 「義務化」というと構えてしまいますが、実は日常の事業活動で「合理的配慮」を自然と展開していることもあります。例えばホテルで、シャワーチェアはないけれど別の椅子なら用意ができる。診察で順番待ちが苦しい場合、順番を早めることは難しいが、待機室を用意してお呼びすることはできる。こんなことも配慮になり得ます。

出典:内閣府HPより

多様な視点を手に入れ、新たな価値につなげる

 京都大学 塩瀬隆之氏は「誰かのためのデザインから、誰もが参加できるデザインへ」と言います。障害のある方など、マイノリティと考えられてきたユーザーとの対話を深め、価値創造につなげていくことが重要と呼びかけます。「スピーカーフォンもウォシュレットもかつては障害のある方への対応で生み出されたもの」とDPI日本会議 尾上浩二氏は言います。

障害のある方と共に創る社会

 「ために」ではなく「ともに」。

 多様な視点・立場から、お互いに対話を深め、障害のある方だけでなく、皆が使いやすいデザイン・サービスを生み出していく。障害者差別解消法の改正を契機に、ポジティブな対話と取組が広がり、インクルーシブな社会の実現につながることを期待します。

オンライン研修会(パネルディスカッション)の様子

経済産業政策局 産業人材課・経済社会政策室

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