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プライバシーへの取組を企業価値につなげる


 経済産業省は総務省と共同で、企業によるプライバシーへの取組を消費者の信頼獲得や企業価値の向上につなげるための「DX時代における企業のプライバシーガバナンスガイドブックver1.0」を公表した。

データの利活用とプライバシーへの配慮

 デジタル技術で業務やビジネスを変革するDXが加速する中、センサーやカメラをはじめとする情報取得技術や、人工知能の活用など情報処理技術の発展に伴い、データを利活用する製品やサービスを開発・提供する企業が増えている。このようなデータの取得・活用によるビジネスチャンスを活かすために欠かせないのが、消費者のプライバシーへの配慮だ。

消費者からの信頼獲得がカギ

 「個人にとって不利益や不安な情報まで収集されるのではないか」「自分のデータが企業の裏側でどう使われているのか分からない」といった消費者の懸念を解消できなければ、どんなに利便性の高い製品・サービスであっても社会に受け入れられることはない。本ガイドブックは、消費者から信頼を得て、パーソナル・データ利活用のメリットを最大化するため、個人情報保護法の遵守は当然として、プライバシー配慮の観点から、そうした製品・サービスを提供する企業や、そのような企業と取引するベンダー企業等に求められる対応をまとめたものだ。

「プライバシーガバナンス」構築をガイド

 ガイドブックでは、具体的な先進事例も交えながら、企業がプライバシー問題に向き合うため、取り組むべき「3つの要件」と、「5つの重要項目」を提言している。パーソナル・データの利活用による新たなビジネスモデルを模索する企業を中心に、「プライバシーガバナンス」の構築を通じて社会からの信頼を獲得し、企業価値の向上を実現するため、本ガイドブックを参照いただきたい。

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「DX時代における企業のプライバシーガバナンスガイドブックver1.0」

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