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特集:「経済産業政策の重点」を紐解く(5)

脱炭素化に向けたエネルギー転換


 「わが国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを、ここに宣言いたします。」
 10月26日、菅総理大臣はこのように述べた。今や、気候変動問題は人類共通の危機といっても過言ではない。この危機をビジネスチャンスと捉え、新たな技術の創出や社会実装を通じて、「経済と環境の好循環」を実現していくことは、経済産業省の重点政策の柱の1つだ。

年内に実行計画を示す

 カーボンニュートラルを目指す上で不可欠な要素として、例えば次のようなものが考えられる。
 ◇水素:これまで、水素自動車の燃料としての用途が中心だったが、より幅広い分野での活用を見据え、関係者の巻き込みや社会実装の道筋を検討する。
 ◇カーボンリサイクル:化石燃料の利用により排出された二酸化炭素への対応として必要となるキーテクノロジー。その具体化に向けた方策を検討する。
 今後、年末をめどに、具体的な目標年限とターゲット、規制・標準化などの制度整備、社会実装を進めるための支援策などを盛り込んだ実行計画を示すこととしている。

世界各国とも連携

 経済産業省は、10月に6つの国際会議から成る「東京ビヨンド・ゼロ・ウィーク」を開催。世界全体のカーボンニュートラル達成に向けた具体的な道筋や絵姿を世界に向けて提示し、議論した。環境・エネルギー分野で野心的な取組を進めようとしている世界各国とも連携し、イノベーションを進める協力を呼びかけていく。

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