
2月の鉱工業生産は、生産用機械工業や電子部品・デバイス工業などが上昇。基調判断は、「一進一退」に据え置き

2月の生産は4か月ぶりの前月比上昇
2025年2月の鉱工業生産は、季節調整済指数102.4、前月比2.5%の上昇となった。
これまでの生産の動向については、2024年10月は生産用機械工業や自動車工業などが上昇したことから、全体として上昇、11月は生産用機械工業や自動車工業などが低下したことから、全体として低下、12月も食料品・たばこ工業や化学工業(除.無機・有機化学工業)などが低下したことから、全体として低下、2025年1月も生産用機械工業や電子部品・デバイス工業などが低下したことから、全体として低下、そして、2月は生産用機械工業や電子部品・デバイス工業などが上昇したことから、全体として、4か月ぶりの上昇となった。
※上述の内容は、2024年の年間補正を踏まえたものとなっています。

全15業種のうち9業種が上昇
2月の鉱工業生産を業種別にみると、全15業種のうち9業種が前月比上昇、6業種が同低下という結果だった。
生産用機械工業や電子部品・デバイス工業などで上昇したことから、全体として上昇した。


上昇寄与度の最も大きかった生産用機械工業では、半導体製造装置、フラットパネル・ディスプレイ製造装置等が主な上昇要因となっている。次に上昇寄与度が大きかった電子部品・デバイス工業では、モス型IC(メモリ)、固定コンデンサ等が、その次に上昇寄与度が大きかった化学工業(除.無機・有機化学工業・医薬品)では、合成洗剤、石けん類等が主な上昇要因となっている。
一方、低下寄与度が最も大きかった輸送機械工業(除.自動車工業)では、航空機用発動機部品、フォークリフトトラック等が主な低下要因となっているほか、次に低下寄与度が大きかった無機・有機化学工業では、ポリプロピレン、パラキシレン等が、その次に低下寄与度が大きかった鉄鋼・非鉄金属工業では、亜鉛、普通鋼鋼帯等が主な低下要因となっている。
出荷は4か月ぶりの上昇
2月の鉱工業出荷は、季節調整済指数101.5、前月比3.0%と、4か月ぶりの上昇となった。

業種別にみると、全15業種のうち10業種が前月比上昇、5業種が同低下という結果だった。
2月は、生産用機械工業、自動車工業等が上昇したことから、全体として上昇した。
上昇寄与度の最も大きかった生産用機械工業では、半導体製造装置、ショベル系掘削機械等が、次に上昇寄与度が大きかった自動車工業では、普通トラック、駆動伝導・操縦装置部品等が、次に上昇寄与度が大きかった電子部品・デバイス工業では、モス型IC(メモリ)、固定コンデンサ等が主な上昇要因となっている。
一方、低下寄与度が最も大きかった無機・有機化学工業ではパラキシレン、ポリカーボネート等が、次に低下寄与度が大きかった化学工業(除.無機・有機化学工業・医薬品)では、乳液・化粧水類、柔軟仕上げ剤等が、次に低下寄与度が大きかった石油・石炭製品工業では、ガソリン、重油等が主な低下要因となっている。
財の需要先の用途別分類である財別出荷指数をみると、資本財(除.輸送機械)が半導体製造装置、ショベル系掘削機械等の出荷増により、前月比9.6%と上昇、耐久消費財が二輪自動車(125ml超)、軽乗用車等の出荷増により、同2.0%と上昇となった。一方、生産財がパラキシレン、自動車用電気照明器具等の出荷減により、同マイナス1.2%と低下、非耐久消費財が乳液・化粧水類、ガソリン等の出荷減により、同マイナス0.9%と低下、建設財がセメント、エレベータ等の出荷減により、同マイナス1.3%と低下となった。



在庫は2か月ぶりの低下
2月の鉱工業在庫は、季節調整済指数100.9、前月比マイナス1.7%と、2か月ぶりの低下となった。
業種別にみると、全15業種のうち、12業種が前月比低下、3業種が同上昇となった。
低下寄与度の最も大きかった自動車工業では、普通乗用車、普通トラック等が主な低下要因となっている。一方、上昇寄与度が最も大きかったプラスチック製品工業では、プラスチック製フィルム・シート等が主な上昇要因となっている。


在庫率は3か月連続の低下
2月の鉱工業在庫率は、季節調整済指数102.8、前月比マイナス3.5%と、3か月連続の低下となった。
業種別にみると、全15業種のうち、10業種が低下、5業種が上昇となった。

在庫循環図をみると、2021年第3四半期までは、「在庫積み増し局面」にあり、同年第4四半期から2023年第2四半期までの期間は、「在庫積み上がり局面」に位置していましたが、2023年第3四半期には、「在庫調整局面」に達し、2024年第4四半期には、「在庫調整局面」を抜け出て「意図せざる在庫減局面」に入った。
これまで、一部の業種において、積極的に在庫の削減に取り組まれてきたと考えられ、その効果が顕在化されてきた可能性があるが、今後の動向に注視していく必要がある。

2月の生産の基調判断は、「一進一退」に据え置き
2025年2月の鉱工業生産は、前月比2.5%と上昇した。
これまでの生産は、2024年10月は生産用機械工業や自動車工業などが上昇したことから上昇、11月は生産用機械工業や自動車工業などが低下したことから低下、12月も食料品・たばこ工業や化学工業(除.無機・有機化学工業)などが低下したことから低下、2025年1月も生産用機械工業や電子部品・デバイス工業などが低下したことから低下したが、2月は生産用機械工業や電子部品・デバイス工業などが上昇したことから、4か月ぶりに上昇した。
こうした中、先行きに関しては、企業の生産計画では、3月、4月ともに上昇を見込んでおり、企業の生産計画は、しばしば実績から上振れする傾向があることから、こうした影響も考慮すれば、一進一退の傾向は継続するものと見込まれる。
こうした状況を踏まえ、鉱工業生産の2月の基調判断については、「一進一退」に据え置く。
なお、今後は、世界経済の動向などについて、注視していく。