大阪・関西万博特集

【万博60秒解説】このアートがすごい (万博会場の芸術は爆発だ!)

まもなく開幕する大阪・関西万博。会場内には、ここでしか見られないアート作品や未来のエンターテイメントを提供する施設も数多く用意されています。経済産業省の担当差が「独断と偏見」を交えて、見どころを簡単に紹介していくシリーズ。今回は、これまでのパビリオン紹介で取り上げたものを含め、会場で体験できるアートが特徴的な展示をまとめて紹介します。

(出典:博覧会協会HP)

門外不出のイタリア・バチカンの秘宝、チェコのミュシャ、フランスの「もののけタペストリー」は必見

©Office of Czech Commissioner General,Rony Plesl

まずは、海外パビリオンから。カラバッジョの世界的に有名な名画『キリストの埋葬』。「この海外パビリオンがすごい①」で紹介したとおり、門外不出とされてきたこの絵が海を渡って日本で見られるのは、二度とない機会です。

そして、チェコ館のボヘミアン・クリスタルで囲まれた美しい外観のチェコ館の回廊をらせん状に巡っていった壁には、現代作家によって再解釈されたアルフォンヌ・ミュシャの未完の作品『三つの時代』が掲げられます。訪れた方々は、まるで美術館の展覧会に来たような錯覚を覚えるはずです。

日本のアニメ文化に共鳴する人たちが多いフランス館では、宮崎駿監督の傑作『もののけ姫』の世界をフランスの伝統的なタペストリーで表現した高さ約5メートル、横約4.6メートルの作品を展示。文化の共創をそのまま作品の形で具体化しています。

夜の地球儀は輪島塗りの技能の極致。

画像提供:石川県輪島塗芸美術館

日本各地の伝統工芸品も、万博会場に大集結。8月22日から3日間、会場内のギャラリーでは、全国の伝統工芸品の展示だけでなく、製作実演や職員さんとのやりとりなどもできる企画が予定されています。そして、何より注目したいのは、輪島塗り職人たちが至高の技術を尽くして作り出した「夜の地球儀」。幻想的で美しい夜の地球の姿と都市の夜景図が漆黒と金の輝きで表現された、輪島塗の超絶芸術作品が会場内で常設展示されます。

現代アートの作品も、会場内の至るところで展示されます。宮田館では、塩田千春さんや宮島達男さんの作品を静けさの森に連なる空間で巡ります。フューチャー・ライフ・ゾーンには、微小重力空間で生命の誕生を疑似体感できる空間が現出。パビリオン外観が巨大な「西陣織」を形取っている飯田グループ×大阪公立大学共同出展館も、建物全体が「アート」です。EXPOホールの外壁面にはプロジェクションマッピング作品が彩ります。

会場内はアートで溢れています。それらを巡る旅は、訪れた方々に新たな発見や視座をもたらすことは確実です。

経済産業省 博覧会推進室

【リンク先】
博覧会協会HP(海外パビリオン)
バチカン館公式
チェコ館公式
博覧会協会プレスリリース(宮田館)