60秒早わかり解説
地域の特性を活かしたブランド戦略
地域団体商標マーク 模倣品や類似品対策にも
今や海外から、2800万人もの人々が日本を訪れ、日本各地の素晴らしい文化や美しい自然などに触れられるようになっている。こうした大きなインバウンド需要が見込まれる今こそ、日本各地の素晴らしい名物をアピールする絶好の機会だ。
「地域の旗印」となるブランドへの第一歩
皆さんは、地域の名産品やサービスを「地域ブランド」として適切に保護することで信用力が維持でき、競争力の強化や地域経済の活性化につなげられることをご存じだろうか。「地域の名称」と「商品(サービス)名」等を組み合わせて「地域団体商標」として登録する方法だ。
地域団体商標マーク
地域に根ざした団体からの出願などが登録の条件だが、登録されると商品パッケージや広告などに地域団体商標マーク(上記マーク)を表示することが可能となる。これにより地域の名物として商品の更なるPRや、模倣品や類似品の流通防止などになる。
630件を超える登録が
2018年7月末までに、農業水産物、伝統工芸品、温泉、ご当地グルメといった幅広い分野において、631件の地域団体商標が登録された。利用者の方々からは、「商品のブランド価値が向上し、単価がアップした」、「模倣品対策をすることができ、ニセモノを排除することができた」など多くの声が寄せられている。
さらなる普及・活用促進に向けて
現在、地元の大学生が地域団体商標を取得した団体を取材し、その魅力を「instagram(インスタグラム)」で発信する試みや、新商品や新ビジネスのアイデアを検討する「東海・北陸 地域ブランド総選挙」を開催している。このような取り組みを通じて、引き続き、地域商標団体制度の普及に努めていきたい。
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