60秒早わかり解説

ビットコインを支える!ブロックチェーン技術


 ビットコインの技術を他のサービス分野に応用すると、約70兆円もの市場に影響がある、との試算が出た。

データをつないで、みんなで共有

 ビットコインは、誰がいくら持っているか、という情報を一元管理していない。ビットコインの取引データを、“皆”で共有しているのが特徴。複数の取引データを塊り(ブロック)にして、暗号化してチェーンのように繋ぎ合わせていくので、「ブロックチェーン技術」と呼ばれている。

 複数の端末で運用しているので、たとえ1つの端末が故障しても、全体のシステムには支障がない。また、チェーンで繋がれているため、ブロックのデータを改ざんするのがほぼ不可能。さらに、システムを従来よりも安いコストで実現できるといわれている。

各種証明にも

 ブロックチェーン技術を応用すれば、個人の権利の証明にも使える。例えば、土地を取引するときに、電子署名と土地の権利情報が書かれたデータをブロックチェーン上で管理すれば、役所の登記簿は不要になる。また、住民票も、台帳自体をブロックチェーン上で管理すれば、住民本人と転居前後の自治体の電子署名により、手続き完了の証明となる。

モノの取引に応用したら

 さらに応用を広げると、食品などの生産・取引データを記録すれば、廃棄食品の横流しなども防げる。また、映画や音楽などの著作物も、正規版の証明ができる。